2019年3月23日 更新
炎鵬晃は角界最注目の小兵力士!史上最速タイで十両に昇進!
宮城野部屋所属の大相撲力士・炎鵬晃は1994年10月18日生まれ。石川県金沢市出身で、本名は中村友哉といいます。兄の影響で5歳の時に押野相撲スポーツ少年団へ入り、相撲を始めた炎鵬晃は、学生の頃から類まれな才能をのぞかせていました。
金沢市立西南部中学3年生の時には全国都道府県中学生相撲選手権大会に石川県代表として出場し、団体優勝を飾ります。同県代表には、高田川部屋に所属する炎鵬晃の同期・輝大士もいました。
相撲においては全国レベルの強豪校として知られる金沢学院東高校へ進学した炎鵬晃は、3年次に全日本ジュニア体重別選手権80㎏未満級、および世界ジュニア相撲選手権大会の軽量級で優勝。高校卒業後は金沢学院大学人間健康学部スポーツ健康学科へ進学し、1年次に西日本学生相撲新人選手権大会で優勝と、圧倒的な強さを見せました。
その後も2年、3年次に世界相撲選手権大会の軽量級で2連覇達成の快挙を達成するなど炎鵬晃の勢いは止まらず、学生時代に10個ものタイトルを獲得しています。
宮城野部屋入門後は史上最速タイで十両に昇進
炎鵬晃の活躍ぶりは、当然角界にも届いていました。しかし、自身の小柄な体格ではプロで通用しないのではとの不安があり、炎鵬晃は当初大学卒業後の角界入りは考えていなかったといいます。
ところが、就職面接で訪れた企業の担当者に「相撲をしたほうがいい」と勧められ、白鵬のマネージャーからの誘いもあって、炎鵬晃は2017年1月に宮城野部屋の稽古を見学します。その際、かねてから憧れていたという白鵬に「相撲をやろう」と言われたことで角界入りを決意。同年2月に白鵬の内弟子として同部屋へ入門しました。
入門した翌月に大阪で行われた春場所で初土俵を踏んだ炎鵬晃は、角界でもその才能を発揮します。初土俵後の5月場所は7戦全勝で序ノ口優勝を飾り、7月場所も全勝で序二段優勝、9月場所でも三段目で全勝優勝と負けなしの快進撃で2018年3月場所には十両へ昇進。これは史上4人目となる最速タイのスピード出世でした。
炎鵬晃は身長169cm、体重は97kgと力士としては小柄ですが、土俵際まで追い詰められても踏み止まる粘り強い相撲を信条としています。また、立ち合いの際にジャンプする八艘飛びなど、小兵力士ならではの奇策も得意としながら、大きな力士でも押し込んで投げ飛ばす正攻法の相撲も見せます。そうした取組に魅了され、十両昇進前の三段目の頃から炎鵬晃の取組を目当てに観戦するファンも多かったようです。
炎鵬晃の四股名の由来とは?名付け親は誰?
炎という字が使われたアグレッシブな「炎鵬(えんほう)」という四股名は、炎鵬晃が角界入りする前から大ファンだったという横綱・白鵬が付けたものです。
白鵬は炎鵬晃の入門会見に同席し、四股名の由来について「上に行くと身体の差がある。そこを勝ち抜いていくために気持ちで負けないで、常に燃えていくこと。それで炎鵬にしました。炎って珍しいでしょ」と語り、小兵でも負けずに白星を挙げてほしいとの願いを込めて名付けたことを明かしています。
また、序二段優勝を果たした7月場所で本名から変更した「晃」という名前は、炎鵬晃が学生時代に通っていた道場の先輩からもらったものだとか。この先輩は相撲を手取り足取り教えてくれた恩人で、2008年に事故で亡くなったそうです。炎鵬晃は、慕っていた先輩への想いも背負って土俵に立っているのですね。
炎鵬晃は角界のひねり王子!?
炎鵬晃の師匠・白鵬は彼の入門会見で、四股名の他にもう一つ名前を付けています。
それは「角界のひねり王子」。ひねり技を得意としている炎鵬晃に対し、記者が「角界のひねり王子ですね」と言われた白鵬が「よし、それでいこう」と同調し、初土俵を踏む前から愛称が決定しました。
スポーツ界には「ハンカチ王子(日本ハム・斎藤佑樹)」「ハニカミ王子(ゴルフ・石川遼)」など様々な王子がいますが、角界の王子は高校時代からすでに「ふんどし王子」と呼ばれていた炎鵬晃で決まりのようです。
炎鵬晃の取組でネットが大炎上?
大躍進を遂げるひねり王子・炎鵬晃。実は彼の取組があると、ネット上で大炎上が起こると言われています。
ネットの炎上というと、ある人物の言動に対して起こる非難や悪評を指しますが、炎鵬晃が巻き起こす炎上は、むしろ真逆。四股名にかけて、炎鵬晃が土俵に姿を見せるやいなや、「炎」の絵文字が大量に投稿されるのです。
炎鵬晃を応援するファンの「炎」でネット上が燃え上がるとは、なんとも粋な応援ですね。
力士にとってはハンデとなる小柄な体格をものともせず、自分の倍ほどもありそうな相手でも前に出る相撲でファンを沸かせる炎鵬晃。相撲の素質もさることながら、イケメンなビジュアルで相撲好き女子・スー女からの人気も上々だとか。
炊いたご飯の匂いが苦手らしく、身体を大きくすることには稽古以上の苦労があるようですが、同じように小兵でも様々な技を繰り出してファンを沸かせた“平成の牛若丸”舞の海や、史上初の兄弟横綱で相撲ブームをけん引した“お兄ちゃん”若乃花のように、大相撲人気の立役者として角界を代表する力士になれる逸材なのではないでしょうか。
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