井納翔一の年俸推移や球種は?高校からプロ入りまで8年を要した苦労人だった
井納翔一の年俸推移や球種は?「宇宙人」ピッチングで相手を翻弄!
クライマックスシリーズ進出をものにした横浜DeNAベイスターズの先発投手陣の一員として活躍している井納翔一(いのうしょういち)。1986年5月1日生まれで、東京都江東区出身。身長188cm、体重91kgで、右投げ右打ちです。木更津総合高校から上武大学、NTT東日本を経て、2012年のドラフト会議で、横浜DeNAベイスターズの3巡目指名でプロ入りしました。「宇宙人」と呼ばれてファンから愛されています。
井納翔一がシーズンを通して勝ち越したのは、2014年(11勝9敗)の1回きりです。そのシーズンの活躍が評価され、年俸は、1650万円から3900万円にアップしました。それ以外のシーズン成績を見ると、5勝、5勝、7勝と、なんとも冴えない成績。年俸がダウンしていてもおかしくないはずですが、プロ入り時の1000万円から7200万円にまで、年棒はアップし続けています。これには理由がありました。
数字が示す通り、安定感には欠けていますが、どこかつかみどころのない「宇宙人」ピッチングで相手を翻弄するのが彼の持ち味。ここ一番という試合での強さを見せ、ベンチからも厚い信頼を受けのもの。井納翔一のピッチングスタイルは、さまざまな球種の変化球を操る軟投派。球種は、スプリットやスライダーに加え、大きな軌道で相手バッターを翻弄する110㎞台のカーブを持っています。
しかも、それらの球種の変化球のコントロールも抜群です。とはいえ、いくら変化球の球種があっても、ストレートが威力を発揮しないと意味がありません。ストレートと変化球のコンビネーションが決まることが、ピッチャーとしての生命線になります。
その点、彼のストレートは、平均の球速は144㎞を記録し、最速152kmと力強さも十分です。スリークォーターからストレートを投げ込み、さらにさまざまな球種の変化球が決まれば、面白いように内野ゴロの山を築いて相手を悔しがらせます。ここぞというところで真価を発揮するのが、宇宙人たる彼の持ち味とはいえ、年間通じてコンスタントに勝てるようになれば、エースの座も間違いありません。
井納翔一は高校からプロ入りまで8年を要した苦労人!大学と社会人での主力定着がプロ入りにつながった!
とらえどころのない「宇宙人」として有名な井納翔一ですが、プロ野球選手になるまではなかなか芽が出ず、プロ入りしたのは26歳という、遅咲きの苦労人という経歴。木更津総合高校在学中は、2年夏にチームが甲子園に出場したものの、ベンチ入りがかなわずスタンドで応援。3年夏は千葉大会準決勝で涙を呑んだため、甲子園出場に無縁のまま高校時代を終えました。
高校卒業後は上武大学へ進学し、野球を続けます。4年になって頭角を現した井納翔一は、春秋連続でリーグ優勝に貢献。自身も、春夏連続で最優秀防御率をマークする成績を挙げました。これは、全日本大学野球大会で全国マウンドに立つなど、大学時代のキャリアハイとなるシーズンでした。その後は社会人野球のNTT東日本に入社しますが、3年間は選手として活躍できず、戦力外も覚悟していた井納翔一。
そんな彼が戦力になるきっかけとなったのが、スプリットボールの習得とフォーム修正でした。その結果、井納翔一は、4年目にしてチームの主力として羽ばたきます。北海道大会では優秀投手賞を獲得し、都市対抗野球ではチームの準決勝進出に貢献するなど成績を残すと、縁遠いと思われていたプロからも注目されるほどに。そして、ドラフト会議で、横浜DeNAベイスターズからの3巡目指名を受け、プロ入りに漕ぎつけます。高校を卒業してから、実に8年の歳月が経っていました。
井納翔一の「宇宙人」伝説エピソード、逸話は数知れず!嫁は平井理央似の美人
井納翔一の「宇宙人」伝説、逸話は数知れず!天然言動でチームのムードメーカーに
井納翔一はかなり個性的な人物で、爆笑級の伝説や逸話を書き連ねていくときりがないほどです。その天然言動でチームのムードメーカー。新人合同自主トレでグラブを重ねると、「バナナの叩き売りだよ!」といきなり絶叫した井納翔一。見事なスベリに懲りることなく、試合前の監督の囲み取材の際に取材陣に紛れ込んだり、チームメイトの荷物を吊るしまくったりとやりたい放題です。
プライベートでも、代車がいたく気に入り、3週間で4000kmも爆走するなど、その超個性派ぶりは際立っています。そのため、コーチからは「ヤツは宇宙人だよ。宇宙と交信しているんだ」と言われ、「宇宙人」の異名が定着。その異名にも本人は、「相手がどんな球種が来るか分からないようになれば。前向きに行きたい」とあくまでポジティブだと言います。確かに、相手チームにとっても、これほど訳の分からないピッチャーは厄介でしょう。
井納翔一の嫁は平井理央似の美人!先発登板数時間前に出産のおめでたニュースが
井納翔一は、2016年に結婚し、子供ももうけています。嫁は、川崎市在住の3歳年下の一般女性で、年東京都内で愛の巣を築いているそうです。報道によると、井納翔一の嫁は、フリーアナウンサーの平井理央に似たルックスとのことなので、可愛らしい顔立ちの美人だと想像がつきます。初対面を「一目ぼれした」と井納翔一が振り返っていることからも、可愛らしいチャーミングな美人ということは間違いないでしょう。
出会いは2014年12月、知人の紹介によるもので、翌年から交際へと発展し、約1年でゴールイン。井納翔一は、「食事でもサポートしてくれているし、シーズン中笑顔で迎えてくれるし、しっかりしているからすごく気持ちを楽にしてもらっている」とべた惚れな様子です。
結婚した年の9月には、第1子の長男が誕生。そのおめでたいニュースが、先発登板の数時間前の井納翔一に知らされたことで、完投して7勝目を挙げる原動力となりました。井納翔一もイケメンですし、嫁も可愛らしい美人なので、生まれた子供もさぞかし可愛らしい顔立ちなのでしょう。
井納翔一はクライマックスシリーズで大活躍!ここ一番で目を見張るピッチングを演じる「不思議な選手」
クライマックスシリーズ制覇を目指して、目下ファーストステージで阪神と熱戦を展開する井納翔一擁する横浜DeNA。短期決戦のため、1つの勝ち星が、シーズン中とは比較にならない重みを持ってきます。そんなチームにおいて、投手陣のキーマンと目されているのが井納翔一です。
2017年シーズンでプロ入り5年目の右腕ですが、シーズン通して2桁勝利を挙げたのは2014年の1回きり。決して安定感はないものの、年に何回かは目を見張るようなピッチングを演じてみせるという力量の持ち主で、ここ一番という大事な試合に欠かせない「不思議な選手」として信頼を勝ち得ています。3位を争った巨人との今シーズンラスト対決2連戦の初戦マウンドを託されたのも「宇宙人」井納翔一でした。
このところ精彩を欠いていた彼の右腕でしたが、予想を裏切って、試合序盤から巨人打線をものともしません。気迫あふれるピッチングを演じてのけ、6回まで5安打、2四死球の無失点という結果を残しました。井納翔一の気迫に打線も奮起。ソロホームランで挙げた決勝点を守り抜き、大事な初戦を制しています。彼のこの日の思いは、マウンド登板直前に地面に書いた「決闘」という文字にも表現されていました。凄まじさあふれる文字ですが、マウンドに上がる本人にしてみれば、相手打者との生死を賭けた決闘そのものだったのでしょう。
ここ一番で頼りになる井納翔一は、2016年シーズンのクライマックスシリーズでも大活躍した実績を買われて、阪神とのファーストシリーズ初戦先発に抜擢されています。「短期決戦で勝つためには手段を選ばない」と不敵に笑うラミレス監督の期待に応え、阪神先発のメッセンジャーと白熱の投手戦を演じました。
その均衡が崩れたのは6回裏、福留孝介に痛恨の2ランホームランを喫した時のことです。結局、この2点が決勝点になり、「ここ一番に強い」という彼の神話に土がつく結果となっています。ファーストステージの勝敗は1勝1敗のタイにもつれこみましたが、日本シリーズの大舞台でも、井納翔一の雄姿が見られることを期待したいです。