加村一馬「洞窟オジさん」43年間のサバイバル生活が驚愕!年齢や出身は?

2020年5月7日 更新

加村一馬「洞窟オジさん」43年間のサバイバル生活が驚愕!年齢や出身は?

加村一馬「洞窟オジさん」中学2年で壮絶なサバイバル生活へ!年齢や出身は?

加村一馬(かむらかずま)は、2015年に、小学館から出版された著書「洞窟オジさん」で知られる、70歳の一般男性です。著書の内容が、43年にもわたる自身の実体験だということには、日本中が震撼させられました。

加村一馬は、終戦翌年の1946年8月31日、群馬県大間々町に8人兄弟の6番目の子供として生まれました。家庭は貧しく、内気な性格から父親にさえ虐待され、堪え忍ぶ日々に嫌気がさした加村一馬は、中学2年生の秋に、愛犬シロを連れて家出を敢行しています。と、ここまではよくある話。

ところが加村一馬の場合は、自宅から約25㎞離れた足尾銅山まで歩き、雨風をしのぐことができる洞窟を発見すると、二度と家族のもとに帰ることはありませんでした。その間、「素性が知れたら連れ戻される」との恐れから、人との接触を避け、完全なるホームレス生活を送るようになるのですが、ただのホームレス生活と思ったら大間違いでした。

加村一馬のサバイバル生活の実態!文明社会とはかけ離れた驚愕の43年間に迫る

加村一馬は、リュックサックに、マッチや塩、干し芋を詰めて家を出ましたが、数日のうちに尽きてしまいました。それにめげることなく、野草のみならず、カエルや、ヘビ、昆虫などを焼いて食すうちに、激しい腹痛で生命の危機に瀕することもあったそうです。サバイバル生活も長くなると、植物のつるを用いた強靭な弓矢や、野生動物を捉える罠などを自作する知恵が培われ、食糧を得るとともに、動物の皮を衣服として活用するようになりました。

愛犬シロが亡くなると、栃木県や茨城県、新潟県に山梨県の山中へと移住を繰り返し、野生のきのこや、珍しい蘭を路上販売して、金銭を得ることも覚えています。やがて時は過ぎ、戦後、急速に発展していった日本の文明社会に触れることもなく、57歳になった加村一馬は、空腹に耐えかねて自動販売機荒らしをしようとしたところを、警察に逮捕されてしまいました。こうして43年に及んだ信じがたいサバイバル生活は、ようやく幕を閉じることとなります。

加村一馬のその後と家族が気になる!リリー・フランキー、中村蒼主演でドラマ化も

加村一馬のサバイバル生活の結末とその後!家族に見放された現在は?

加村一馬は警察に逮捕されましたが、執行猶予判決が下ったため、実刑を免れました。その際、サバイバル生活の終盤で世話になった釣り仲間の1人が身元引受人となっていますが、通常ならば、実家の家族が、それに該当するはずです。しかし、加村一馬の話に基づいて調べた警察が、実兄と見られる人物に写真確認を求めたところ確認がとれず、本人が名乗った戸籍にも、該当する名前がなかったといいます。

このため、”自称”加村一馬として起訴されました。墓石にロープで括られて放置されるなど、父親による凄惨な虐待のトラウマから躊躇しつつも、後に両親の墓参りに訪れたという話もあります。本人の証言には嘘偽りはなかったものの、43年の失踪期間を経て、家族だけではなく、世間から抹消されてしまったのかもしれません。

その後は、身元引受人が経営するインテリア内装会社で住み込みの職を得て、文明社会の生活を送ることとなった加村一馬。現在は自作の家に住み、群馬県の障がい者自立支援施設で働いているそうです。

加村一馬「洞窟オジさん」リリー・フランキー、中村蒼主演ドラマも大反響!

加村一馬の衝撃のサバイバル生活を記した「洞窟オジさん」は、2015年に「洞窟おじさん」としてドラマ化され、文化庁芸術祭ドラマ部門の優秀賞をはじめ、その年の賞を総なめする話題作となりました。同作では、加村一馬の現在をリリー・フランキーが、青年期を中村蒼が演じています。日本を代表するマルチタレントとして、多くの名作映画に出演するリリー・フランキーを外国の人だと思っていたという加村一馬には、文明社会に触れずに暮らした年月の長さを感じさせられたものです。

そして何より、今を時めくイケメン俳優・中村蒼が、原始人にしか見えない青年期の加村一馬を演じた衝撃のギャップには、浦島太郎よりも強烈な時代錯誤を痛感させられました。この「洞窟おじさん」は、2015年7月に放送されたNHK BSプレミアムの2時間スペシャルドラマが話題を呼び、10月には全4話の完全版として放送されています。しかし、加村一馬本人は、自宅にBSアンテナを引いていないため、ドラマを観ることができなかったのだとか。ぜひ本人の目が届く地上派での再放送が望まれるところです。

加村一馬がテレビ出演!「衝撃アノ人に会ってみた」で語った今後の展望

加村一馬が、2016年11月放送の「衝撃アノ人に会ってみた」に出演し、再び大きな話題となりました。57歳まで、原人さながらの生活を送った加村一馬ですが、今では色つやの良い、柔和な表情の老人と化しています。かつて、終戦を知らないまま、フィリピン・ルバング島やグアムでサバイバル生活を送った、元日本兵の小野田寛郎や横井庄一の帰還には、日本中が強い衝撃を受けたものです。

しかし、加村一馬の場合は、戦後の日本国内にいながら、家出に端を発したものだと考えると、ことさらに驚きを禁じ得ません。若干のデフォルメがあるのではないかと疑いたくなるものですが、バナナの存在を初めて知り、皮ごと食べて「ウマイ!」と感動したエピソードなどを聞くと、グウの音も出ませんよね……。

現在は、障がい者自立支援施設で、ブルーベリー栽培に従事している加村一馬は、テレビ番組の、芸能人たちが無人島に渡って送るサバイバル生活に触発され、「一度、銛1本で無人島に渡ってみたい」と語っているとか。もしかすると、加村一馬の脅威のサバイバル生活が、今後の番組企画で再現されるなどということもあるかもしれません。

万が一にでも、我が子が家出を図って、何十年もホームレス生活を送るなどということは歓迎できるものではありません。しかし、加村一馬の43年間には、人間が本来持つ生命力を教えられた気がします。

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