古関金子と夫との半生を題材とする朝ドラ「エール」が2020年春放送開始!

古関金子の生い立ちと夫との出会いを紹介!

古関金子の生い立ちを紹介!オペラ歌手になりたいという夢があった!

古関金子(こせききんこ)は、1912年3月6日生まれの声楽家、詩人です。陸軍15師団に物資の納入をしていた内山安蔵と妻・みつの三女として、愛知県豊橋市に生まれました。兄妹は兄と姉が2人、妹が3人。兄は後に満州で事業を興しています。

父は古関金子が12歳の時に亡くなり、家業を引き継いた母が子どもたちを育て上げました。幼い頃から音楽や文学が大好きだった古関金子は将来オペラ歌手になりたいと思っていたようですが、1928年に豊橋高等女学校を卒業後、長谷川時雨主宰の文芸雑誌「女人芸術」に参加し、中部地方委員になりました。

古関金子と夫との出会いは1通の手紙がきっかけだった!

古関金子の夫は、福島県出身の作曲家・古関裕而(こせきゆうじ)です。2人は1930年6月に結婚していますが、その出会いは1通の手紙がきっかけでした。

1930年1月、古関金子は「福島の無名の青年が作曲した舞踊組曲『竹取物語』が国際作曲コンクールで入賞した」という新聞記事を目にします。その青年が、後に夫となる古関裕而でした。

古関金子は素晴らしい人がいると感動し、すぐに手紙を書いたことから遠距離恋愛が始まりました。そして6月、古関金子は豊橋まで会いに来た古関裕而に一緒について行き、そのまま福島で結婚したのです。その時2人の年齢は、古関金子18歳、古関裕而20歳でした。

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古関金子が声楽家、詩人として活躍した代表作は?

古関金子はソプラノ歌手・ベルトラメリ能子の一番弟子だった!

古関金子は夫・古関裕而が日本コロンビアの専属作曲家になったことから、1930年の秋には東京世田谷区に住むようになります。そして、家の近くにあった帝国音楽学校の声楽部本科で、本格的に声楽を学び始めました。

ソプラノ歌手・ベルトラメリ能子の一番弟子として、古関金子は「カヴァレリア・ルスティカーナ」「トスカ」などの舞台に出演。その才能は高く評価されていましたが、1946年に長男を出産した後、子育てに専念するため帝国音楽学校を中退しています。

最終的にプロのオペラ歌手にはなりませんでしたが、家では毎日のように歌っていたという古関金子。戦後は、文芸同人誌「婦人文芸」に詩や随筆などを寄稿するなど、文芸活動を行なっています。

古関金子の代表作は?あいなめ会から刊行された詩集があった!

古関金子はディーナ・ノタルジャコモに師事していたこともあり、1940年にはNHKのスタジオで古関裕而が作曲したオペラ「朱金昭」などに出演。その歌声はオーケストラの団員から歓声が上がるくらいに素晴らしかったといいますが、戦争が激化する中、次第に歌う機会も少なくなってしまいました。

古関金子は1969年、「極光-詩集」を出しています。それまでの作品をまとめてある詩集は、1965年から「あいなめ」という詩の同人誌に参加したことがきっかけで、あいなめ会から刊行されることになりました。「極光-詩集」のあとがきは、詩人の金子光晴が書いています。

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古関金子の生き様が窪田正孝主演で朝ドラに!

古関金子と夫・古関裕而をモデルにしたドラマが、2020年春からNHK朝の連続テレビ小説で放送されることになりました。ドラマのタイトルは「エール」。このタイトルには、作曲家・古関裕而が残した数々の名曲は、昭和という激動の時代を生きた人々にとってエールとなっていたという意味が込められています。古関裕而がモデルになっているのは、主人公の古山裕一。演じるのは窪田正孝です。

また、古関金子がモデルになっているヒロイン・関内音役は、二階堂ふみが演じることになりました。ドラマ化されることになったのは、古関夫婦の出身地である豊橋市や福島市が、2020年の東京オリンピックに合せて誘致活動を行なっていたからです。

なぜ東京オリンピックなのかというと、古関裕而は1964年に東京オリンピックが開催された際、「オリンピック・マーチ」という曲を作っているためです。古関裕而の功績と、それを支え続けた古関金子のことを多くの方に知ってもらいたいという思いから、オリンピックイヤーの朝ドラに取り上げられることになりました。

古関金子には、娘が2人と息子が1人います。戦後に生まれた息子の古関正裕は、バンド活動を経て新聞社に就職。退職後、2013年に音楽ユニット「喜多三」を結成し、古関裕而の楽曲を聞いてもらうために高齢者の施設などでライブ活動を行なったりしています。

古関裕而はよく知られていても、妻である古関金子に関して知っている人は少ないかもしれないからと、古関正裕は自身のブログで母のことを書いたりもしていました。それだけに、今回両親の半生がドラマ化されることが決まり、感慨深いものがあるようです。母はいつも歌っていたと言っていますが、ドラマの中でそのシーンはあるのでしょうか。

2020年3月30日から放送がスタートする予定の朝ドラ「エール」。どんなストーリーになるのか、気になりますね。

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