漫画「モブサイコ100」が問う!超能力は幸せなのか?
漫画「モブサイコ100」が問う!超能力は幸せなのか?
「モブサイコ100」は2012年4月から連載がスタートし、漫画配信サイト「裏サンデー」から漫画雑誌アプリ「マンガワン」へと掲載場所を変えながら、2017年12月に完結した漫画家のONEによる人気漫画です。
「モブサイコ100」の主人公は、勉強もスポーツも不得意で冴えない中学生のモブこと影山茂夫。感情が高まり、100%あるいはそれ以上の???%になると、爆発的な力を発揮するという超能力者ですが、自ら誇示することはないため、周囲から注目されることもなく過ごしています。しかし実は、弟の律と共に暴行された際、???%に達した感情により超能力が暴走して弟に大怪我を負わせてしまったことがトラウマになり、普段は超能力を使わないようにと極力感情を抑えているモブ。そのため、自分の力の危険性に怯えることはあっても、「超能力を持って幸せ」とは少しも感じていません。そんなモブが、自分を変えようと肉体改造部に入部。世界征服を狙う超能力者組織「爪」等との闘いを経て、成長していくというのがあらすじです。
物語が進むにしたがって、モブの感情がどのように変わっていくのかも「モブサイコ100」の注目ポイント。ちょっとだけネタバレすると、それまで人付き合いが苦手だったモブですが、肉体改造部への入部をきっかけに人と触れ合う機会が増え、多くの友人に囲まれるようになります。最後は、再び???%になってしまい暴走した自分の超能力をコントロールすべく、自らの精神に立ち向かうことに。ギャグを織り交ぜながらもモブの成長を丁寧に描いている「モブサイコ100」は、どの年代の方にも共感してもらえる作品と言えるでしょう。
漫画「モブサイコ100」は実写ドラマ化も人気!主人公のモブを演じたのは?
大ヒット作品となった「モブサイコ100」は、Netflixとテレビ東京がタッグを組んで実写ドラマ化もされ、2018年1~4月まで放送されました。ドラマ「モブサイコ100」で、主人公のモブこと影山茂夫役を演じたのは、子役出身の濱田龍臣です。モブの師匠である霊幻新隆役は演技派で知られる波岡一喜が、ヒロインの高嶺ツボミ役は乃木坂46の人気メンバーでドラマ初出演となった与田祐希が演じました。
メガホンを取ったのは、海外でスタントマンとして活躍していたという異色の経歴を持つ坂本浩一です。原作に見られるギャグの要素はそのままに、戦隊ヒーロー物も多く手掛けてきた坂本浩一ならではのアクション満載な内容は、視聴者から高く評価されました。ちなみに悪霊エクボの声は、アニメ版「モブサイコ100」でもエクボの声を担当していた大塚明夫が引き続き担当しています。
主演の濱田龍臣が地味で自分に自信がないモブに完全になり切り、霊幻新隆を演じた波岡一喜のうさん臭さも見事にハマっていたドラマ「モブサイコ100」は肩の力の抜けた作風で、深夜の放送枠にぴったり。ヒロインを演じた与田裕希の突き抜けた可愛さも必見の仕上がり具合でした。
「モブサイコ100」のアニメ監督は?舞台版の主役は伊藤節生!
「モブサイコ100」のアニメ監督は「名探偵コナン ゼロの執行人」の立川譲!
実写ドラマ化に先駆けて、2016年7~9月にはアニメ「モブサイコ100」が放送されています。原作が完結する前の放送となりましたが、作者のONEが最終話のラストパートの一部の原画を描き下ろすなど、協力したことでも話題になりました。
アニメ「モブサイコ100」の監督は、「名探偵コナン ゼロの執行人」を手掛けた立川譲が担当。「進撃の巨人」や「BANANA FISH」などを手掛けた瀬古浩二をシリーズ構成、「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」や「NARUTO -ナルト- 疾風伝」の亀田祥倫をキャラクターデザインに迎えるなど、豪華なメンバーを揃えました。
ONEが描く独特なキャラクターが、アニメ版のアクション作画でリアルにバトルする姿はかなりの迫力で、普段のギャグシーンとの緩急も効いた出来栄えに。原作の6巻あたりまでのストーリーが放送され、終わり方には含みがあったため、2期制作に期待するファンも多くいました。
そんな中、2018年3月に特別上映されてファンをざわつかせたのが、霊幻新隆が主役になり、ストーリーが組み替えられた総集編と新作パートからなる「モブサイコ100 REIGEN 〜知られざる奇跡の霊能力者〜」。そして、2019年1月からは待望のアニメ「モブサイコ100」第2期が放送されます。
「モブサイコ100」舞台版、アニメ版とも主演は伊藤節生!
アニメ第1期と同時期に上演された舞台「モブサイコ100」は、2018年1月6~14日に天皇洲銀河劇場にて上演されました。脚本&演出は、劇団SUGAR BOYを主宰する一方で、さまざまな人気舞台を手掛けている川尻恵太。主人公の影山茂夫役は、テレビアニメ版でもモブの声優を務めた伊藤節生が演じています。また、霊幻新隆役を「特命戦隊ゴーバスターズ」にてブルーバスター役を務めた馬場良馬が、エクボ役をお笑い芸人のなだぎ武が担当するなど、バラエティに富んだキャストが揃いました。
派手な戦闘シーンなど見どころたっぷりで、舞台上をところ狭しとキャストが駆け回り大迫力となった舞台「モブサイコ100」。好評を博したことから、2018年9月には主要キャラクター続投のまま、続編の舞台も上演されました。近年、新しいジャンルで人気を集めている2.5次元舞台ですが、ギャグに特化している舞台「モブサイコ100」は、単純に笑いたい人も十分楽しめる内容です。ストーリーの軸がしっかりとしており、一人ひとりのキャラが際立っているので舞台初心者の方でも楽しめることでしょう。
「モブサイコ100」の第2期が2019年1月より放送!毎月新規ビジュアルがアップされるティザーサイトも大人気!
2016年に第1期が放送されたアニメ「モブサイコ100」の第2期アニメ「モブサイコ100Ⅱ」が、2019年1月に放送されることが決定しました。現在は、モブの超能力のスゴさが大迫力で表現されたティザービジュアルが公表されています。
アニメ「モブサイコ100Ⅱ」のキャストには、モブこと影山茂夫役の伊藤節生、霊幻新隆役の櫻井孝宏、エクボ役の大塚明夫が再び集結。制作は、第1期と同様「交響詩篇エウレカセブン シリーズ」でお馴染みのアニメスタジオ「ボンズ」が担当し、監督は立川譲が続投、瀬古浩二や亀田祥倫ら強力なスタッフ陣も変わりません。第1期のクオリティが非常に高かったため、第2期に期待する声は多く、現在は影山茂夫の誕生日に開設され、毎月新規ビジュアルがアップされる予定のティザーサイトも大変賑わっています。サイト内のビジュアルギャラリーページでは、原作やこれまでのアニメでも描かれていない彼らの生活を垣間見ることができるので要チェックです。
「モブサイコ100」は、すさまじい破壊力の超能力を持ちながらも自己表現が苦手なモブの成長物語。ただ超能力と聞くだけでは自分とは遠い設定に感じてしまうかもしれませんが、超能力をコンプレックスに置き換えれば、誰にでも当てはまるに違いありません。「モブサイコ100」では、自分のコンプレックスとどのように向き合っていくべきなのかという、誰しも一度は悩んだことがある問題にモブがまっすぐにぶつかっていきます。少年漫画らしい友情描写や派手なバトルシーンを加えながらも、思春期のモヤモヤした葛藤をモブがどのようにして乗り越えていくのか、自身と重ねても楽しめることでしょう。
すでに漫画はもちろんのこと、アニメやドラマ、舞台と幅広いジャンルで高い人気を獲得している「モブサイコ100」。今後の展開として考えられるのは映画化でしょうか?アニメ制作スタッフによるアニメ映画化と、ドラマキャストやスタッフによる実写映画化のどちらも見てみたいものです。