中川家礼二 中国語、広東語ものまねの完成度!ラグビー、関西のおっさん、おばちゃんものまねあるある!
中川家礼二 爆笑ネタに隠されたものまねの極意
今や十把一からげの吉本の若手芸人の中から、一歩も二歩も抜け出し、次代の難波グランド花月のおおとりを飾ると言われている中川家。小柄で朴訥としたボケの兄の剛と、大柄で小うるさいツッコミの弟の礼二が組む、兄弟漫才師です。
二人とも優れたものまねネタを持っていますが、礼二のものまねはまた格別。中でも、中川家礼二の、中国人の会話や北朝鮮のTV放送などのものまねの完成度の高さには驚かされます。タモリによる外国語のものまねを聞けばよくわかりますが、自分の耳で何度も聞き、言葉のニュアンスやよく使われる言葉を身につけなければ、ものまねとして成立しません。
もちろん正しい中国語を話しているわけではない中川家礼二。中国語が堪能な方が聞くと、中川家礼二の話しているのは広東語の声調に近いのだそうですが、いかにも中国人だと思わせる力量はさすがです。また、礼二のものまねは、小さい頃から自分が見聞きしたものも出色。代表格は、中川家礼二の大阪のおっさんやおばちゃんのものまねでしょう。
最近、街頭でのインタビューが一般化することによって、関西だけでなく全国の人たちにも、礼二のものまねがいかにリアルであるかが、より伝わるようになりました。自分が育った町に走る京阪電車の車掌による車内放送や、ラクビー審判のジャッジは、それ自体、至極普通のものなのに、礼二がその一部を繰り返し誇張することによって、独特の面白みが生まれるのです。
中川家礼二と剛は、漫才の王道を歩む天才兄弟漫才師
漫才とは、テンポよい掛け合いと絶妙の間で交わされる会話の中で、人々の何気ない行動や日常会話の一部を取り上げ、そのしぐさや言葉を繰り返したり、誇張したりすることで、そのおかしみや面白さを引き出す話芸。大阪には、近代漫才の祖といわれる大丸ラケットや、戦後から21世紀を迎える頃まで活躍していた、夢路いとし喜味こいしという伝説の兄弟漫才師がいました。
中川家の漫才は、これら大先輩たちのスタイルを継承しています。特別なシュチュエーションや鳴り物、奇抜なギャグに頼ることなく、その話術のみで観客を笑わせることができる、数少ない漫才師なのです。中川家の剛は、1970年生まれで44歳。弟の礼二は1972年生まれで43歳。漫才団塊世代の中川家礼二と剛も、ええおっさんになりました。
中川家は、しゃべくりの王道を行くだけでなく、笑いの基本であるものまねも、並外れた力量を持っています。最近の若手芸人にありがちな、どれだけ自分が面白いかではなく、まわりのあらゆる人や物、現象を徹底的に観察し、そのおかしみを引き出すのがものまねです。漫才の本質をきっちりおさえた中川家は、まさに漫才の王道を歩んでいるといってよいでしょう。
中川家礼二 結婚、再婚、嫁や子供は?今いくよ・くるよ師匠秘話とは
中川家礼二 実は×いちで、すでに再婚
さて、中川家礼二ですが、実はバツイチで、今は再婚しています。1回目の結婚のお相手は一般人の女性。1998年にわずか3年足らずで離婚しています。2001年には上方お笑い大賞やM-1グランプリを獲った頃で、中川家礼二は、漫才にわき目も振らず邁進していたときだったため、嫁とは何かとすれ違いがあったのかもしれません。
2回目の結婚は2009年、美人のピアノ教師と再婚。嫁との間には、すぐに子供が生まれています。そして2010年、上方漫才大賞に輝いた中川家。男にとって、仕事と結婚は、タイミングがとても大事なようです。
中川家礼二が今くるよ、剛が今いくよに扮した、渾身の弔いものまね
デビュー以降、常に前向きに漫才に取り組み、その実力が認められた中川家ですが、先輩漫才師の暖かい援助や支えがあったことはいうまでもありません。中川家は、先日惜しくも亡くなられた女性漫才師の今くるよ、そして相方のくるよ師匠には、たいへん可愛がられ、何かにつけ声をかけてもらい、食事をごちそうになったそうです。
中川家礼二はかねてから、くるよ師匠のものまねを得意としていました。しかし、中川家は、自分たちの単独ライブで、今いくよくるよの衣装を着て、二人のものまねを披露。何より客を驚かせたのが、兄剛による、いくよ師匠のものまねでした。いっしょに舞台に立った、くるよ師匠も感涙させたものまねのできばえには、中川家の今いくよ・くるよ師匠に対する心からのリスペクトが込められていて、会場は大きな拍手で包まれたそうです。
中川家礼二 LINEスタンプ「しゃべる中川家」は、オカンや車掌など、ネタ満載
今や押しも押されぬ漫才の大看板、中川家ですが、ついにLINEのスタンプにも、中川家が登場しました。スタンプの名前はズバリ、「しゃべる中川家」。中川家の笑いを実写風イラストと撮り下ろしボイスで提供するボイスサウンド付きアニメーションスタンプです。中川家礼二の税関コントやオカン、車掌、剛のヤギや、「テレビ局の大道具さん」「新幹線のトイレ」といった多彩なネタが詰まっていて、1セット24種、240円または100コインで販売されています。
漫才団塊世代の中では、派手な一発ギャグやアイドル的要素もなく、極めて地味な存在でしたが、地元大阪では早くから、二丁目などに通うミーハーな女子高生ですら、その漫才の実力を認めていた中川家。東京に進出し、雛段芸人の中で埋没しているかのようでありつつも、ビートたけしや明石屋さんまの番組では別格的に扱われ、またその抜擢にいかんなく応えた中川家。
このように順風満帆に見える中川家ですが、デビューまもなく、あの飄々とした兄の剛が、自らに課せられた漫才師としての重圧におびえ、パニック障害になったことはよく知られています。今では、多くの若者が安直にめざすお笑いの世界ですが、その中で勝ち残り、自らの芸を確立していくことがいかに難しいことであるかは、剛だけでなく、ナイティナインの岡村隆や、ノンスタイルの石田明など、数多くの芸人の苦悩が物語っています。
しかし中川家は、漫才の神様が今の時代に遣わした、特別な漫才師といって過言ではありません。中川家には、夢路いとし喜味こいし師匠のような息の長い漫才師として、これからも活躍してほしいものです。