中村奨成はドラフト最注目の広陵高校の捕手!清宮幸太郎とどちらがスゴイ?

中村奨成はドラフト最注目の広陵高校の捕手!平元銀次郎とのエピソードは?

中村奨成はドラフト指名候補最注目!超高校級捕手として大会本塁打記録更新!

ドラフト指名候補の中で最も注目されている広陵高校・中村奨成(なかむらしょうせい)捕手。夏の甲子園決勝で花咲徳栄高校に敗れ、惜しくも栄冠を逃しましたが、超高校級捕手の下馬評に違わないプレーを随所で見せつけてくれました。

中村奨成は、1999年6月6日生まれで、広島県廿日市市出身。身長181cm、体重78kgです。打撃面では、大会新記録の6本塁打を記録し、1985年に清原和博(当時PL学園)が打ち立てた5本塁打を、32年ぶりに更新しました。逆方向へも大きな打球を飛ばせるのも魅力の中村奨成は、捕手としての能力も高く、二塁送球にかかるタイムが平均1.85秒、速い時で1.74秒だと言います。

タイム2秒を切ればプロでも合格点とされる中で、この送球タイムは驚きに値すると言えます。その強肩ぶりは、プロと比較しても見劣りするものではありません。正確かつスピーディーな送球だけでなく、バント処理での二塁封殺プレーをたびたび演じてのけるなど、中村奨成のディフェンス能力は高校生離れ。果敢に単独盗塁を試みて見事に成功させるなど、脚力も存分に披露してくれました。

走攻守三拍子そろっているうえに、大舞台でのアピール度も抜群の中村奨成。加えて、チームを牽引する姿勢も高く評価されています。これほどの逸材ならば、各球団ともドラフト1位指名で仕掛けてくることは間違いありません。

中村奨成と平元銀次郎のエピソードは?同部屋で衝突しながらも今では阿吽の呼吸!

広陵高校で中村奨成とバッテリーを組んだのが、左腕エースの平元銀次郎投手です。彼もまた、2017年度のドラフト指名が有力視される選手の1人。180cmの長身から投げ込む最速146kmのストレートと、縦のカーブが持ち味ですが、ツーシームやスライダー、チェンジアップといった球種も操ります。

福岡県福智町出身で、小学生のころからすでにジュニアクラブで活躍。広陵高校へ越境入学後は、1年春からベンチ入りし、2年からはエースとして中村奨成とバッテリーを組むようになります。2人は、学校の寮で、1年秋から同部屋で暮らしていましたが、それだけ一緒に入ればお互いの主義主張がむき出しになるのは当然で、しばしば衝突したそうです。

しかし、一緒に過ごすうちにお互いのことを理解し始め、今では阿吽の呼吸に。全幅の信頼を置いていると語る平元銀次郎によれば、中村奨成のリードはかなり強気で、「外角に投げるべきだと思う場面でも、平気で内角を要求してくる」とか。両人ともプロが熱視線を送るバッテリーですから、ドラフトでどの球団が指名するのかが楽しみです。

中村奨成は中学時代からずば抜けていた!清宮幸太郎とどちらがスゴイ?

中村奨成の実力は中学時代からずば抜けていた!打力に強肩で「化け物」の評判だった!

中村奨成の実力は、中学校時代からずば抜けていました。小学校6年生でシニアチームに加入したころすでに、100mにも達しようかという遠投を見せていたほどです。試合前の投球練習の最後に、中村奨成が二塁へ送球する様子を見た相手チームは、盗塁を仕掛けてこなかったと言います。

また、中学当時から、犠牲バント処理でランナーを二塁で封殺するプレーを積極的に行っていたという中村奨成。中学生にして、「ランナーを絶対にアウトにする」という強い意志でプレーしていたことがうかがえるでしょう。語り草となっているのは、彼が中学3年の時のこと。マツダスタジアムで、ライナー性の打球を、ワンバウンドでスタンドに叩き込んだというエピソードです。

打ったボールは軟式球で、硬式球に比べると、普通は飛ばないはず。そんな軟式球をワンバウンドながらスタンドに放り込んだというのですから、打力もずば抜けていたことになります。二塁への送球も「速くて見えなかった」と言われるほどで、中学時代からすさまじいポテンシャルを見せつけていたことは明らかです。

中村奨成と清宮幸太郎はどちらがスゴイ?総合力とメンタルの強さで中村奨成か?

今秋のドラフト会議で、目玉候補となることが確実な中村奨成。高校通算107本塁打のスラッガー清宮幸太郎(早稲田実業)と並んで、進路が注目されています。片や三拍子そろった超高校級捕手。片や高校通算ホームラン記録を打ち立てた高校球界屈指の強打者。

今の下馬評でいえば、夏の甲子園大会通算ホームラン記録を更新し、ディフェンスでも強い印象を残した中村奨成に分があるようです。一方の清宮幸太郎は、持ち味のバッティングもさることながら、抜群の知名度や人気面などのメリットも捨てがたい魅力。

しかし、一塁しか守れないことや、メンタル面の問題が指摘されています。加えて、早稲田大進学も視野に入れているように、去就は非常に不透明。「何が何でもプロでやっていく」という強靭な意志が感じ取れない点を不安視する声もあります。そこへいくと、「絶対にプロでやるんだ」という思いがビンビン伝わってくるのが中村奨成です。

彼ほどプロへの適性を示している選手は、なかなか見られません。長打力だけならば清宮幸太郎に軍配が上がるでしょうが、総合力+メンタルの強さという見方をすると、中村奨成がスゴイという結論に落ち着くのではないでしょうか。

中村奨成は本来の持ち味を奪われた?初回の逸機が目に見えない焦りを呼んだ!

2017年夏の甲子園大会の熱戦が幕を閉じました。出場していれば注目度ナンバーワンだったはずの早稲田実業・清宮幸太郎に代わってスターダムにのし上がったのが、広陵高校の中村奨成です。PL学園・清原和博による大会5本塁打記録を32年ぶりに更新した6本塁打を筆頭に、打点や塁打でも大会記録を更新。

捕手としても、強肩と正確かつスピーディーな送球を見せ、まさに超高校級捕手として熱い注目を浴びました。中でも、本塁打の魅力は、観客へのアピール度も十分で、決勝では勝敗よりも、中村奨成の本塁打記録の行方に興味が集中するほどです。中村奨成は、期待の集まった本塁打こそ不発でしたが、3安打を加えて大会通算19安打のタイ記録を達成。二塁打が2本出たことから、大会最多二塁打の記録にも並びました。

しかし、これほど打ちまくった中村奨成ですが、実は、彼がチャンスで打ち、ランナーを還すことでビッグイニングを生み出せる可能性は何度かあったものの、打点は挙げていません。2点のビハインドで迎えた1回裏、ワンアウトランナー一塁の場面で、レフト線に二塁打を放った中村奨成。追撃の1点は間違いないと思われましたが、なぜかランナーが三塁でストップし、一死二、三塁でホームランが出れば逆転というビッグイニングで、後続が倒れて無得点に。立ち上がりではあったものの、広陵高校にとっては、追撃ムードを呼ぶチャンスを、みすみす逃してしまいました。

5回裏に再度チャンスが巡ってきた場面も、2-10と大差をつけられていたものの、ビッグイニングに持ち込めば追い上げる可能性がありました。ここで、1点を返し、ノーアウト二塁で打席に立ったのが中村奨成。花咲徳栄高校も、継投策で流れを絶とうと必死。速球を見事にとらえた中村奨成は、三遊間を抜ければ確実に1点追加でしたが、サードが体を張って抜けさせず、またしても打点を挙げるチャンスに見放されてしまいました。

勝負に「もしも」は禁物ですが、初回にランナーが生還していたら、あるいは、5回裏に打球が外野に抜けていたら……広陵高校がビッグイニングをものにしていたかもしれません。つまり、中村奨成に本来の仕事をさせなかった花咲徳栄の完勝だったと言えるでしょう。

とはいえ、中村奨成が2017年のドラフト1位候補として一気に評価を上げたことは間違いない事実。各球団とも捕手の人材難に悩んでおり、のどから手が出るほど有望な選手が欲しいのが本音です。中村奨成がユニフォームに袖を通すのはどのチームになるのか、興味は尽きません。

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