2021年11月30日 更新
すぎやまこういちは競馬ファンファーレも作曲！ドラゴンクエストとの出会いは？
◆出身：東京都
◆血液型：O型
◆所属事務所：スギヤマ工房
すぎやまこういちは競馬ファンファーレも作曲！ドラゴンクエストと同じくインパクト大！
すぎやまこういちといえば、国民的RPG「ドラゴンクエスト」のテーマ曲を作曲した音楽家。特にドラクエファンの胸を熱くするオープニングテーマ「序曲」は、伝説級の知名度を誇っています。
それと同じく、競馬ファンの血をたぎらせ続けているのが、競馬ファンファーレ。すぎやまこういちの作品とは知らずに聴いていた人も、多いのではないでしょうか。
すぎやまこういちが作曲したのは、東京競馬場、中山競馬場の2種類のファンファーレです。その他、同競馬場の一般・特別・重賞・G1レースと、6つの入場曲も手掛けています。
これから始まるドラマにワクワクさせられる競馬ファンファーレや入場曲は、ドラゴンクエストの「序曲」に通じるものがあり、すぎやまこういちのメロディのインパクトを感じさせます。
これらの曲は、日本中央競馬会がJRAに略称を変更した1987年から使用され、競馬をしない人でも「この曲は競馬！」と直感するほどに浸透しました。すぎやまこういちが、多くの人の印象に残るメロディを生み出す作曲家だったことが分かります。
すぎやまこういちとドラゴンクエストとの出会いは1枚のはがきだった！
すぎやまこういちは、1986年5月に発売された第1作目から現作に至るまで、ドラゴンクエストシリーズの、ほぼ全作品の作曲を手掛けています。また、「ドラゴンクエストⅠ」を除いては、開発の企画立案の段階からプロジェクトチームに加わっているそうです。
音楽家であるものの、実は無類のゲーム好きでもあるすぎやまこういち。「ドラゴンクエスト」の発売元エニックス（現スクウェア・エニックス）と懇意になったきっかけは、1985年にエニックスから発売されたパソコンゲームソフト「森田の将棋」でした。ある日、ゲームに同梱されていたアンケートはがきが同社宛に届き、その差出人が”すぎやまこういち”だったために、社内は騒然となったそうです。
当時のすぎやまこういちは、すでにザ・タイガースの「亜麻色の髪の乙女」や、「科学忍者隊ガッチャマン」などの、アニメ・ゲーム音楽を多く手掛ける音楽家として名を馳せていました。
また、例のはがきは、書いた本人が忘れた頃に、妻が勝手に出したのだといいます。数々の偶然が重なり、あのドラゴンクエスト「序曲」が、世に送り出されることになったのです。
すぎやまこういちの「序曲」は「5分＋54年」で完成？
すぎやまこういちは、1931年4月11日、東京生まれ。音楽とゲームが趣味だった両親の影響で趣向を固めたものの、貧しかったため、正当な音楽教育を受けることなく育ちました。
小学生になると、鼻歌で作曲をするようになり、戦後の物々交換で得たベートーベンのレコードや譜面で、クラシック音楽を独学。ピアノは、習っていなかったのだそう。あの壮大な「ドラゴンクエスト交響曲」を書き上げた作曲家の幼少期としては、意外に感じる人も多いのではないでしょうか。
すぎやまこういちが、初めて出会ったドラゴンクエストに抱いたイメージは、ワーグナーの「ニーベルングの指輪」でした。「よし、クラシックで行こう！」と決めてから、あの「序曲」が生まれるまでの時間は、約5分だったというから驚きです。
しかし、すぎやまこういちの言葉を借りれば、あの序曲に費やされた制作時間は「5分＋54年」。それまでの全人生をつぎ込んだからこそ、今や日本ゲーム業界の象徴となったドラゴンクエストの旋律が生まれたのです。
松坂桃李が結婚した妻は戸田恵梨香！オタク気質を絶賛していた？筋金入りのゲーマーでドラクエ声優に歓喜！
すぎやまこういち、天才音楽家の学歴や経歴が異色！息子は誰？
すぎやまこういちは音大進学を断念していた！東大に進学したワケ
すぎやまこういちは、東京大学出身の音楽家です。東京大学に理科Ⅱ類で入学し、教育学部教育心理学科を卒業しました。成蹊高等学校時代は音楽部を設立し、音楽漬けの毎日を送っていたすぎやまこういち。3年次には、オーケストラ部を再組織して、指揮と編曲を務めています。
すぎやまこういちは、音楽大学に進むつもりでしたが、ピアノの実技が受験必須科目にない学科は皆無。本人曰く、仕方なく学費が安い東大へ進学したのだそうです。その天才が、大学で教育学部に傍系進学したのは、音楽と遊びに専念したかったからだといいます。
すぎやまこういちと息子はフジテレビのディレクターだった！
すぎやまこういちが作曲活動に専念するようになった1968年以前は、フジテレビのディレクターだったといい、これまた音楽家としては異色の経歴です。
さらに、すぎやまこういちの息子である時宗大もまた、フジテレビに入社。「とんねるずのみなさんのおかげです」を始めとするヒット番組を手掛けた石田弘率いる「石田班」に属してディレクターなどをしていました。
かつて時宗大は、コンテンツプロデューサーとして、2006年10月に放送を開始した人気番組「アイドリング!!!」にも参加しており、親子関係を知った際に「すぎやまこういちの息子だったのか！」と驚く人もいたようです。
すぎやまこういちは保守派思想の持ち主だった？オリンピック開会式で大反響！
すぎやまこういちは保守的な思想で言論活動にも熱心だった？
保守派思想の持ち主で、生前は言論活動にも力を入れていたすぎやまこういち。政治的な団体に所属して声を上げたり、時には自らが発起人となって団体を設立したりと、熱心に活動していたことで知られています。
すぎやまこういちは「一票の格差を考える会」を設立し、2000年2月から2017年12月までの間、意見広告を展開するなどの活動をしていました。また2015年11月には、任意団体「放送遵守を求める視聴者の会」を設立し、公平性を欠いた報道を監視していました。
2009年からの民主党政権に対しては、「国民の生命を守れず、日本を弱体化させる」として強く反発。2012年の自民党総裁選時には、「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」の発起人のひとりとして、俳優の津川雅彦などの著名人らとともに名を連ねました。
すぎやまこういちの「序章：ロトのテーマ」に全世界が興奮！
すぎやまこういちの代表作とも言えるドラゴンクエストのテーマソングが、2021年7月23日に行われた東京五輪の開会式で注目を集めました。
各国の選手が入場する際、ゲーム音楽のオーケストラ演奏が流れるという演出で、「ファイナルファンタジー」などの日本を代表するゲームの楽曲とともに使用されたのが、「ドラゴンクエスト『序章：ロトのテーマ』」。ツイッターでは一時、「ドラクエ」がトレンド入りするなど、この演出は大きな反響を呼びました。
ゲーマーを対象に行われたアンケートでは、開会式で使用されたもののなかで「最も良かったと感じた楽曲」の1位に選ばれるなど、お馴染みの「ドラクエ」のテーマが、多くの人の印象に残ったことがわかります。
小山田圭吾のインタビュー記事が大炎上！今後の活動は？ファッション好きでセンス抜群
すぎやまこういちが90歳で死去！最後の仕事や死因は？業界関係者たちも追悼！
すぎやまこういちの遺作は「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」の楽曲
すぎやまこういちは、2021年9月30日に敗血症性ショックで亡くなりました。90歳でした。
2021年10月7日に、スクウェア・エニックス公式サイト内の「ドラクエ・パラダイス」で更新されたページには、すぎやまこういちの訃報とともに、「ドラクエ」の生みの親である、ゲームデザイナーの堀井雄二と、「ドラクエ」のキャラクター・モンスターデザインを担当した鳥山明のメッセージが掲載されています。
すぎやまこういちにとっての最後の仕事は、今後発売が予定されている「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」の作曲だったといいます。シリーズの楽曲を500曲以上手掛けたすぎやまこういちは、最期まで「ドラクエ」に寄り添い続けました。
若い頃には音大をあきらめ、企業に就職するという紆余曲折を経たものの、生涯をかけて音楽とゲームに向き合った人生でした。
すぎやまこういちを業界関係者や「ドラクエ」の仲間も追悼！
2021年10月9日放送のラジオ「やさしい夜遊び」で、レギュラーパーソナリティを務める桑田佳祐が、すぎやまこういちを追悼しました。歌謡曲ファンだという桑田佳祐は、すぎやまこういちが手掛けた曲をよく聴いていたのだそうです。
「亜麻色の髪の乙女」や「モナリザの微笑」といった曲名を挙げながら、すぎやまこういちの曲にまつわる思い出を振り返り、「偉大な作曲家が逝ってしまわれた」と、哀悼の意を表していました。
また、すぎやまこういちの訃報を伝えたスクウェア・エニックス公式サイト内の「ドラクエ・パラダイス」で、鳥山明は、「永遠の命を持った魔法使いのように思っていました」というメッセージとともに、故人の死を悼みました。
さらに2021年10月10日に東京競馬場で開催された毎日王冠・G2では、すぎやまこういちが作曲したG1用の本馬場入場曲「グレート・エクウス・マーチ」と、G1ファンファーレを流すなど、様々な業界の関係者が、すぎやまこういちの生前の功績を讃えています。
すぎやまこういちの遺した音楽は、これからも、多くの人々の心の中で生き続けるのではないでしょうか。
鳥山明は伝説の漫画家！「ドラゴンボール」が偉大すぎて道路が造られた説も？年収もレジェンド級
片岡愛之助が藤原紀香と一緒にハマったあるコトとは？ドラクエとの深い関係！
尾崎豊の死因の真相！その時、妻・尾崎繁美がとった行動とは？
