2019年12月25日 更新
ネイサン・チェンが見せた平昌五輪での力とは!?男子フィギュアスケートでは影のMVPとも言われていたワケとは!?
ネイサン・チェンが平昌五輪で見せた脅威の演技とは?
フィギュアスケート界で、いま最も勢いのある選手といわれるネイサン・チェン。1999年5月5日生まれで今年二十歳になったばかりの彼は、2018年に韓国で開催された平昌五輪で、初めてオリンピックの大舞台に立ちました。
アメリカ代表として同大会に出場したネイサン・チェンは、ショートプログラムで全ジャンプを失敗するというミスにより、17位と大きく出遅れます。期待されたメダルが絶望的となったなか、フリースタイルでは4回転ジャンプを6本入れるという攻めのプラグラムで5本を成功させるという快挙を達成。フリーの自己ベストを更新する215.08点をマークし、5位入賞と大きく巻き返しました。
ネイサン・チェンが平昌五輪で史上初の快挙を達成!
アメリカ代表として初の五輪に臨んだネイサン・チェンは、代表が決まった時点で負けなしの快進撃を続けていたこともあり、様々なメディアでメダル候補と言われていました。それが重圧となったのか、ショートプラグラムでは17位発進というまさかの事態に。
しかし、当時18歳だったネイサン・チェンはここから底力を発揮します。メダルを望めなくなったことで、かえって余計なプレッシャーから解放されたと後のインタビューで語った通り、本来の力を取り戻した演技で会場を魅了。フリーだけを見れば、2年連続の金メダルに輝いた羽生結弦の得点を上回る素晴らしいものでした。
惜しくもメダルには届きませんでしたが、6回中5回を成功させたジャンプでは8項目あるテクニカルエレメンツスコア(技術点)のすべてが10点を超え、歴代1位となる127.64点を記録したネイサン・チェンは、“平昌五輪の影のMVP”とも言われています。
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ネイサン・チェンは幼少期から英才教育を受けていた!?プロフィールをご紹介!
ネイサン・チェンの才能を開花させたのは英才教育!
3歳からスケートを始めたネイサン・チェンは、他にもバレエやピアノ、体操を習う英才教育を受けていました。体操は十代半ばまでスケートと並行して続けていたといい、回転やバランスの取り方など、フィギュアスケートに重要となる要素で大きく役立ったそうです。
2018-2019シーズンを大学生となって迎えたネイサン・チェン。彼が進学したのは、アメリカの名門・イェール大学です。同大では医療を学んでいるといい、将来は医師を目指しているのだとか。
フィギュアスケートを現役で続けながら医師として働く選手も実在することから、ネイサン・チェンも将来同じ道に進むかもしれませんね。
ネイサン・チェンを世界的選手に育てた両親のサポートとは
ネイサン・チェンは1999年にアメリカで生まれました。両親は中国人で、1988年に渡米してグリーンカードを取得したため、資格を取得して職を得るまで苦しい生活が続いたそうです。
そんな両親のサポートを受けながら、ネイサン・チェンはフィギュアスケートの才能を発揮し、ジュニアグランプリシリーズで優勝するまでに成長します。
2018年にグランプリファイナルで金メダルを獲得すると世界的スター選手となり、2019年には世界選手権で金メダルを獲得と輝かしい成績を残しています。常に勝利を追い求める日本の羽生結弦選手の良きライバルといわれ、様々な試合で素晴らしい対決を見せてくれるネイサン・チェン。来シーズンの二人の対決も、今から楽しみですね。
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ネイサン・チェンはジャンプがスゴい!史上初のジャンプを記録した選手に!
ネイサン・チェンは群を抜くスケート技術で他の選手を圧倒していますが、中でも特に高い評価を得ているのは、質の良いジャンプ。アクセルジャンプは少々苦手なようですが、サルコウ、トウループ、フリップ、ループ、ルッツと5種類もの4回転ジャンプを高い精度で飛ぶことができるのが最大の強みです。
2017年2月に韓国で行われた「四大陸フィギュア」のフリーでは、4回転ジャンプを5回組み込んだ極めて難度の高い構成に挑み、全ての4回転ジャンプを成功させる史上初の快挙を達成しました。
2015年にジュニアグランプリファイナルで金メダルを獲得してシニアの世界に入ったネイサン・チェンは、翌年のグランプリファイナルでいきなり銀メダルを獲得。カナダのパトリック・チャン、スペインのハビエル・フェルナンデスといった人気選手の引退により、世代交代といわれていた男子フィギュア界で、新たなスターと注目を集めました。
グランプリファイナルは、2017年から2連覇を達成。2019年も世界選手権で金メダルを獲得し、19歳にして世界トップクラスのフィギュアスケート選手として国内外に認められています。
2019年4月に福岡で開催された「世界国別対抗戦」は大学での勉強が多忙な合間な中での出場となり、普段の構成よりも難度を落としたプログラムでした。それでもショート、フリーの両方で難なく1位を獲ってみせ、実力の高さを見せつけたネイサン・チェン。エキシビションの「Next To Me」でも喝采を浴び、日本での人気の高さがうかがえます。学業との両立で大変そうですが、来シーズンも素晴らしいスケーティングで魅了してくれることを期待します。
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