島本須美はジブリに愛された声優!宮崎駿のお気に入りだった!
島本須美はジブリに愛された声優!ナウシカ役を好演!
島本須美は、「めぞん一刻」音無響子役や、「風の谷のナウシカ」ナウシカ役など、数々のヒロイン役を務めてきましたが、ジブリに愛された声優とも言われています。「風の谷のナウシカ」は、正確にはジブリ作品ではありませんが、スタジオジブリ設立のきっかけとなった作品であり、ジブリを語るうえで欠かせない作品であることは間違いありません。島本須美は、「風の谷のナウシカ」で、美しく正義感の強いヒロイン・ナウシカ役を見事に演じ、好評を得ました。
ジブリ映画には、その後も、「となりのトトロ」草壁ヤス子役、「もののけ姫」トキ役で出演しています。「となりのトトロ」では、最初、サツキ役でオーディションを受けていた島本須美でしたが、結果的には、サツキとメイの母親の草壁ヤス子役として起用されました。宮崎駿監督は、「もののけ姫」以降のジブリ作品には、俳優を中心に抜擢するようになったため、それ以降は、残念ながら島本須美もジブリ映画には出演していません。
島本須美は宮崎駿のお気に入りだった!きっかけは「赤毛のアン」オーディション?
島本須美が、宮崎駿監督作品に初めて出演したのは「ルパン三世 カリオストロの城」。ヒロインのクラリス役で出演しています。宮崎駿が島本須美の声を気に入ったきっかけは、1979年放送のテレビアニメ「赤毛のアン」アン役のオーディションでした。当時「赤毛のアン」の制作スタッフの一員であった宮崎駿は、最終選考まで残っていた島本須美の声に大変感銘を受けたといいます。結果的には、「赤毛のアン」の監督を務めていた高畑勲監督の意見が通り、アン役には山田栄子が選ばれ、島本須美は落選してしまいました。
しかしその後、宮崎駿監督作品「ルパン三世 カリオストロの城」クラリス役のオーディションが行われた際には、宮崎駿の指名で参加した島本須美が、見事にクラリス役を獲得。その後の「風の谷のナウシカ」では自主的にオーディションを受け、ナウシカ役にも選ばれるなど、ジブリ作品でお馴染みの声優となりました。
島本須美の吐息の演技が凄かった!夫・越川大介とは?
島本須美の吐息のみで感情の変化を表現する演技が凄かった!!
島本須美は、2017年1月9日に放送された「声優総選挙2017」内の「本当にスゴイと思う声優ベスト25」の25位に選ばれました。「本当にスゴイと思う声優ベスト25」は、人気声優200人に、本当に凄いと思う声優は誰かというアンケートを取ってランク付けしたもの。島本須美が25位に選ばれた理由の1つとして挙げられたのが、「吐息だけでキャラを表現できるのが凄い」ことです。吐息のみでも自在に感情表現できる演技力の高さが称えられました。
VTRで流されたのは、アニメ「小公女セーラ」のセーラ役を演じていた島本須美が、吐息のみで、セーラの喜怒哀楽を表現したシーンです。島本須美は、そのシーンを改めて再現してみせたほか、「大好きな人だと思ったら違う人だった」というシチュエーションを息だけで表現して欲しいというリクエストにも応えました。そして、喜びが落胆に変わる繊細な感情の移り変わりの場面が、その吐息だけで思い浮かぶような、表現力豊かな吐息の演技を披露した島本須美。当然のことながら、会場からは感嘆の声があがりました。
島本須美の夫・越川大介とは?子供は?
島本須美の夫は、お笑い芸人や俳優として活動している越川大介で、1961年生まれの55歳です。島本須美は1954年生まれの62歳なので、姉さん女房ということになります。越川大介は、島本須美が所属していた劇団青年座の後輩として後から入団し、1984年に島本須美と結婚しました。同年、藤井一男とのコントグループ“ちびっこギャング”を結成していた越川大介はかなりの人気者。
1994年に解散すると、演劇カンパニー「D.K.HOLLYWOOD」を設立し、新感覚の舞台で、客席を笑いと感動で包み込むエンターテインメントを目指して、“スタイリッシュ・コメディー”という新ジャンルを掲げています。島本須美と越川大介の娘・越川詩織もまた「D.K.HOLLYWOOD」の一員ですが、母親の島本須美と同じく声優としても活動中。「蟲師」では、島本須美と親子共演を果たしている他に、「アンパンマン」のクロワッサン姫(6代目)や、シャボンダマン(5代目)などにも出演しています。
島本須美の声優道!声優になりたい人は「素の自分が素敵になる努力を」
島本須美は、声優を目指す人のための「声優グランプリWEB」のコーナー「声優道」のインタビューで、これまでの声優人生を振り返りながら、声優を目指す人たちへ熱いエールを送っています。島本須美は、最初から声優を目指していたわけではありません。青年座の劇団員となり、顔出しの映画やドラマに出演していたそうです。
そんな中、仕事の1つには声優の仕事もあり、仕事を続ける内に声の仕事が増えていったことから、声優と呼ばれるようになったと語っています。島本須美は、現在、声優養成学校で講師も務めています。生徒と接する中で、綺麗な声を出すことは頑張っていても、文章を書いてある通りにしか受け取れない、文章の読解力が弱い生徒が多いことが気になると話す島本須美。
いくら声が良くても、キャラクターの魅力を表現するには、想像力や表現力が大事ですし、脚本を通じて見えてくる物語の本質や、台詞の裏にある心情を読み解く力も必要だといいます。表面上だけ、声色だけを取り繕って雰囲気は作ることができても、内容をしっかり理解し、心をこめて本気で台詞を言わなければ、説得力は伴わないでしょう。島本須美が授業で最初にやるのは、意外にも”歩くこと”だといいます。自分の思う格好良い歩き方が普段の歩き方になれば普段から素敵に見えるということは、しゃべり方にも通じるものがあるそうです。
島本須美がいつも生徒に話しているのは、本当の自分と作った自分を上手くコントロールすることが大事で、「自分が素敵になる努力をしておけ」ということ。声の作り方だけでなく、常日頃から自分自身を磨いておくことが、魅力ある声優になるために必要な表現力の豊かさに繋がっていくのかも知れません。