細田守 「ハウルの動く城」降板の真相!ジブリ宮﨑駿との関係は?「バケモノの子」あらすじネタバレ!NHK「プロフェッショナル」で語った信念とは

細田守 「ハウルの動く城」降板の真相!ジブリ宮﨑駿との関係は?「バケモノの子」あらすじネタバレ!NHK「プロフェッショナル」で語った信念とは

2022年6月20日 更新

細田守 「ハウルの動く城」降板の真相!ジブリ宮﨑駿との関係は?

細田守監督 幻の「ハウルの動く城」は2年で頓挫!スタッフとの衝突が真相

「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」で大ヒットを飛ばしたアニメ監督細田守。期待の高まる最新作「バケモノの子」は、7月11日に公開されました。

アニメ映画といえば、スタジオジブリが有名ですが、細田守が、ジブリ作品「ハウルの動く城」の監督を務める予定だったことはご存じでしょうか。2000年に東映アニメーションからスタジオジブリに出向した細田守。「ハウルの動く城」を製作するため、シナリオを頼んだり、イギリスへロケハンしたり、絵コンテを作ったりと、約2年間も「ハウルの動く城」完成に向けて奔走していたようです。しかし、「ハウルの動く城」の完成を待たずに細田守は降板になってしまいました。
降板した真相は、スタジオジブリが「ハウルの動く城」にスタッフを回わせなかったことがきっかけと言われています。人員不足のため、細田守自身が新たにスタッフを呼び集めたのですが、ジブリと意見が合わず衝突。さらに、スケジュールの延期など諸々の事件が勃発してしまった結果、細田守が「ハウルの動く城」の監督を降板したというのが真相のようです。

細田守はスタジオジブリに入りたかった!宮崎駿との関係は悲しい追いかけっこ?

「ハウルの動く城」では監督を全うできなかった細田守。けれども、どうやら細田守はもともとスタジオジブリに入社したかったようです。大学を卒業後、すぐにスタジオジブリの研修生採用試験に挑戦した細田守。最終選考まで残ったものの、結果はあえなく落選となります。
しかしそれには理由があり、宮崎駿がじきじきに細田守に手紙を送ったのだとか。手紙には「君のような人間を入れると、かえって才能をそぐと思ってやめた」という細田守にとっては感激の言葉が。宮崎駿に先見の明があったのか、それとも細田守の才能が突出していたのか?今の細田守の活躍を考えても、恐らく後者、あるいは両方なのではないでしょうか。しかし、細田守はもともと「ルパン三世のカリオストロの城」でアニメーションの世界に憧れた人間。「せめて雑用でも」とねばったものの、スタジオジブリの採用にはいたりませんでした。
後に「ハウルの動く城」でスタジオジブリの仕事に関わるようになりましたが、ここでも最終的にはリタイヤすることに。細田守と宮崎駿の関係性は、いつも細田守が宮崎駿の背中を追い続けている、そんな印象を持ってもしまいます。

細田守 「バケモノの子」あらすじネタバレ!NHK「プロフェッショナル」で語った信念とは

細田守の待望の最新作「バケモノの子」あらすじネタバレ

話題の新作「バケモノの子」。まだ見ていない方のために、あらすじをご紹介。
この映画は『人間界』と『バケモノの世界』の2つのパラレルワールドが織り成す物語。9歳の少年「蓮」は、両親が離婚して母親と暮らしていましたが、交通事故で母親を亡くし『人間界の』渋谷の街を彷徨っていました。そこで『バケモノの世界』の「熊徹」と名乗るバケモノと出会います。
1人で強く生きて行きたいという思いから、蓮は、熊徹がいる『バケモノの世界』で修行することを決意。蓮は、熊徹の弟子になり「九太」という名前をつけられて、切磋琢磨しながらバケモノの世界『渋天』で修行を続けていきます。時間の経過とともに、2人は次第に親子にも似た不思議な絆で結ばれていくのです。17歳になった蓮は、偶然、人間界の渋谷に戻ってしまいます。そこで蓮は、楓という女子高生、そして離婚した父親と再会することに。
一方、熊徹はバケモノを束ねる長老の座を賭けて猪王山と対決して勝利しますが、負けた猪王山の息子・一郎彦に刺されてしまいます。九十九の神になり刀へ姿を変える瀕死の熊徹。その刀を心の中へ取り込んだ蓮は、一朗彦を倒し、熊徹の仇をとることに成功。その後の蓮は……?人間界に戻って、父親と暮らすようになり、大学進学を目指していくのです。

細田守がNHK「プロフェッショナル」で語った信念は「人生の肯定」だった

8月3日に放送されたNHK「プロフェッショナル」で、細田守が特集されました。NHKは、「バケモノの子」制作の裏側に迫るべく、細田守に300日密着取材を行ったようです。そこで細田守はこんな信念を口にします。「人生は捨てたもんじゃない」。
これは、細田守が映画の中で一貫し続けたテーマ「人生の肯定」に繋がる言葉。人生の肯定、と言葉にするのは簡単ですが、それを実行するのはとても難しいものです。辛いこと、逃げ出したいこと、忘れたいのに忘れられないことが、生きていくとどうしても増えていってしまいます。
しかし、細田守の作品に出てくる主人公たちは、いつも絶望の淵から這い上がって、ポジティブに生きていこうとしているのです。その姿が、見ている私たちに、希望と勇気を与えてくれます。細田守自身、スタジオジブリ作品「ハウルの動く城」監督の降板劇が、まさに絶望の淵だったことは想像に難くありません。絶望の淵から這い上がり、次々とヒット作を作り上げることができたプロフェッショナル・細田守だからこそ「人生の肯定」という信念を抱けるのでしょう。

細田守作品の人気ランキング1位は「サマーウォーズ」!ポスト宮崎駿なんて言わせない

細田守の作品は「バケモノの子」をはじめ、「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」があります。どの作品も名作ですが、中でも一番人気があるのは「サマーウォーズ」のようです。「おおかみこどもの雨と雪」もとても感動に満ちあふれています。どの作品がいいと思うかは個人の好みによるところが大きいでしょう。なぜならどの作品もハズレなしの名作揃い。どれを1位に選んでもおかしくありません。
「ポスト宮崎駿」なんて呼び声もありますが、本当に細田守はポスト宮崎駿なのでしょうか。細田守の世界観と、宮崎駿の世界観は、まったくの別物。どちらも胸にささる場面やセリフがいくつもありますが、細田守の作品のほうがやや親近感を抱きやすいような気がします。宮崎駿の映画は、ときに難解な部分があり、テーマを読み取るのに時間がかかってしまいます。しかし、細田守の作品は、比較的直球ストレートで理解しやすいのが、親近感を抱く理由のひとつかもしれません。
いずれにせよ、宮崎駿も、細田守も、私たちの心を揺さぶる独自の世界観を持っていることは間違いありません。一度は絶望の淵を味わったと思われる細田守が、今となっては、日本のアニメ映画界を代表する監督にまで這い上がりました。そんな細田守を見ていると、本当に「人生、捨てたもんじゃないな」と思えてしまいますね。

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