中山千夏はどんな人物なの?プロフィールや経歴は?
◆出身:熊本県
◆メジャーデビュー(歌手):1969年9月1日
◆デビュー作(声優):ひょっこりひょうたん島(1964年)
◆代表作(著書):子役の時間(1980年)
◆作家、元参議院議員
中山千夏はどんな人物なの?プロフィールは?
作家の中山千夏(なかやまちなつ)は1948年7月13日生まれ。作家以外にも芸能界、政界などで60年に及ぶ活動歴をもち、そのジャンルの広さは肩書を挙げきれないほど。子役時代から評価されていた元女優で、ヒット曲をもつ元歌手。さらにワイドショーで人気を集めた元司会者で「じゃりン子チエ」に声をあてた元声優です。
小学生になった1955年4月から演技を学び始め、1959年9月から芸術座の舞台「がめつい奴」に出演して、名子役として注目を集めました。舞台を主軸としながら、テレビやラジオにも多数出演。高校を卒業した次の年、1968年にフリーに転身して、さらに活動分野を広げていきました。
子役の頃から挿入歌などを歌っていましたが、本格的な歌手デビューとして1969年9月にリリースした「あなたの心に」はオリコンチャート第2位にランクインした大ヒット曲です。
ドラマでの女優業に司会業とテレビで大活躍していましたが、1972年4月にドラマからの撤退を宣言。その後1978年に約8年間司会を務めた「お昼のワイドショー」を降板した後はテレビ業界から距離を置いています。
また1970年代からウーマン・リブ(女性解放運動)に参加したことを機に、反差別・反戦などの市民運動に取り組み、1980年には参議院選挙に出馬して当選。1期を務めました。私生活では作曲家の佐藤允彦と1971年に結婚し、1978年に離婚しています。
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中山千夏の作家としての経歴
中山千夏の物書きとしての原点は、1969年に「週刊文春」のグラビアに添えた短文連載が好評だったことにあります。最初の単行本は、1970年8月に出した「よそのそよ」という童話です。「そよ」という不思議な女の子とラーメン屋「ぶんごろう」が登場する話で、初版は挿絵も中山千夏が描いていました。
大人向けの時事的エッセイや死刑廃止論、伝記といったジャンルから、子供向けの童話や絵本と、多数の著書があり、70点以上の作品を出版しています。1977年「からだノート」1997年「新・からだノート」では、女性の身体の変化や性知識についてわかりやすく言及してロングセラーとなりました。
小説も書いており「子役の時間」が1979年第81回直木賞候補となり、第82回、第83回と計3作が同賞の候補入りしました。「子役の時間」は後に数カ国語に翻訳されて、1990年に英国・インデペンデント紙の月間最優秀海外フィクション賞を受賞しています。
2006年6月には自身のオンラインゲームでの恋愛をもとにしたノンフィクション作品「妖精の詩」を出版して話題になりました。現在も作家としての活動は継続中です。
中山千夏は「どんなかんじかなあ」で日本絵本賞を受賞!世界一受けたい授業でも紹介されてた!
中山千夏は「どんなかんじかなあ」で日本絵本賞を受賞!どんな内容なの?
中山千夏は2005年7月1日に出版された「どんなかんじかなあ」で第11回絵本賞を受賞しています。和田誠が絵を担当した「障がい」をテーマにした絵本です。押しつけがましくなく、さりげなくメッセージが伝わる内容となっています。
主人公の「ひろくん」は目が見えない「まりちゃん」と友達。ひろくんは「目が見えないってどんな感じなんだろう」と目をつぶってみます。すると、普段は聴こえない音がたくさん聴こえてきました。ひろくんは驚き、まりちゃんに「目が見えないってすごいんだね」と伝えます。まりちゃんは「ひろくんは変わってるね」とニコニコ。そんなひろくんのことを想像してみた友達もいて…、と展開していきます。相手を思いやり、相手の視点を想像して考えることが大切だと気づかせてくれるストーリーです。
中山千夏の絵本が「世界一受けたい授業」でも紹介されたって本当?
「世界一受けたい授業」は日本テレビ系列で放送されている教育バラエティ番組。各界の著名人を先生として招き、世の中の仕組みやその人の考え方などを、わかりやすく講義してもらうという内容です。
中山千夏の絵本「どんなかんじかなあ」はこれまでに2度、同番組の「国語」のコーナーに登場しています。1度目は2019年1月26日放送分で絵本専門士の資格をもつ杉上佐智枝が「2019年に読んでほしい本」の1つとして紹介。2度目は2020年5月16日放送分で「親子で読みたい絵本」として、出演時13歳の子役モデル・田牧そらが朗読を披露。大人にも子供にも響く絵本として、高く評価されています。
中山千夏の現在の活動は?政界進出して議員だった当時を振り返る!
中山千夏の現在の活動は?
中山千夏は長年東京都民でしたが、2007年11月に静岡県伊東市に引っ越して、伊東市民となっています。現在も市民運動に関わっていて「原子力いいんかい?@伊東」という名称の活動を行っています。
2018年12月13日には新基地建設が進む、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前で、ヒット曲「あなたの心に」を歌いました。作家としての活動も継続しており、2017年11月30日には「活動報告 80年代タレント議員から162万人へ」と題した書籍を刊行しました。
中山千夏が議員だった当時を振り返った
中山千夏の著書「活動報告 80年代タレント議員から162万人へ」は議員だった頃を回顧した内容で、子役時代の「蝶々にエノケン」、テレビタレント時代の「芸能人の帽子」に続く、自身の人生を語る3部作の完結編です。
人気タレントだった中山千夏は1980年の参院選で約162万もの票を得て、当時最年少の31歳で参議院議員となりました。そして1期6年を務め上げます。それからずっと、自分に投票してくれた人々のことが頭にあり、責任を感じていたそうです。ようやく議員としての「活動報告」ができたと言います。
芸の道は自分で選んだ、でも議員はおっちょこちょいでなってしまった、つまり仲間の期待に応えて選んだ道だったと本音を語った中山千夏。自分でも、どうして政治家になったか、何が辛かったか未消化であったがゆえに、なかなか手掛けられず時間がかかったのだそう。中山千夏は議員時代を「人生の中で軌道を外れた6年」と表現しています。一方で「個人としてはいい経験だった」としていて、中山千夏が何を見聞きし、どう考えてきたかが詰まった1冊であることは確かです。
芸能界でも1つの分野を継続することが慣習だった時代から、多岐に渡る活動を経験してきた中山千夏。著書を通して彼女の経験や考え方を知ることは、ライフスタイルに変革が求められている現在を生きる上でのヒントになりそうです。
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