2019年11月27日 更新
ジム・ジャームッシュ監督の代表作を紹介!
◆出身:アメリカ・オハイオ州
◆身長:188cm
◆デビュー作:パーマネント・バケーション(1981年3月アメリカ)
ジム・ジャームッシュはアメリカのインディーズ映画監督!
ジム・ジャームッシュ(Jim Jarmusch)は、アメリカの映画監督、脚本家です。低予算で制作されるインディーズ映画の監督として、これまでにオムニバス形式のロードムービーやサスペンス、西部劇、ホラーファンタジーなど多彩なジャンルの作品を生み出しています。
ジム・ジャームッシュが描くオフ・ビートな作風のオムニバス形式ロードムービーは好き嫌いが分かれるものの、コアなファンも多いことで知られています。また、本人がミュージシャン活動をしていることもあり、ジム・ジャームッシュの作品にはラウンジ・リザーズのサックス奏者としても有名なジョン・ルーリーをはじめ、イギー・ポップやトム・ウェイツなど、ミュージシャンがよく出演していることも特徴といえます。
ジム・ジャームッシュの代表作とは?“クライマックスのない娯楽映画”は衝撃?!
多彩なジャンルでそれぞれ作風も異なるため、代表作を挙げるとなると選定理由に迷うジム・ジャームッシュ作品ですが、1984年9月にアメリカ、1986年4月に日本で公開された「ストレンジャー・ザン・パラダイス(Stranger Than Paradise)」を挙げる人は多いでしょう。
全編モノクロで、ワンシーン・ワンカットの固定撮影となる三部構成のロードムービー同作は、カンヌ国際映画祭カメラ・ドール受賞作品です。
ニューヨーク、クリーブランド、フロリダを舞台にしたオフ・ビート感溢れる作品で、サックス奏者でもあるジョン・ルーリー、元バンドのドラマーでミュージシャンとしても活動するリチャード・エドソン、同作で女優デビューしたエスター・バリントが出演。主演を務めたジョン・ルーリーは音楽も担当しています。
いわゆるハリウッド的な盛り上がりや衝撃のクライマックスが待ち受けている映画ではなく、クライマックスのない娯楽映画といえる「ストレンジャー・ザン・パラダイス」は、映画界に衝撃を与えたジム・ジャームッシュの代表作といえます。
こちらもおすすめ:ヴィゴ・モーテンセンの監督デビューが決定!?主演作の役作りで大幅増量!?
ジム・ジャームッシュの経歴やプロフィールを一挙公開!
ジム・ジャームッシュは夢見る詩人?!映画監督になるまでの経歴とは
ジム・ジャームッシュは1953年1月22日生まれ、アメリカのオハイオ州・カヤホガ・フォールズの出身です。母親が映画や演劇の批評家をしていた影響で、ジム・ジャームッシュは幼い頃から芸術に触れて育ちました。
詩人になることを夢見てコロンビア大学で文学を学んだ後、1年足らずを過ごしたパリでシネマテーク・フランセーズに通ったことを機に、映画の世界を知ります。
この頃に、「東京物語」で知られる日本映画界の巨匠・小津安二郎やブレッソン、サミュエル・フラーと出会ったこともあり、その後、ニューヨーク大学の大学院で映画を学んだジム・ジャームッシュ。彼の独特の作風が醸し出す雰囲気は、詩人を志した文学的なセンスが生み出しているのでしょう。
ジム・ジャームッシュの作品群を紹介!永瀬正敏、工藤夕貴出演作品も
ジム・ジャームッシュが最初に手掛けた作品は、ニューヨーク大学大学院の卒業制作「パーマネント・バケーション(Permanent Vacation)」です。
大学院の学費をそのまま制作費に注ぎ込んでしまい、卒業できなくなったという少々曰く付きの作品ではありますが、1986年7月に日本でも公開された同作をきっかけに、ジム・ジャームッシュは映画監督として多くの作品群を世に出すことになります。
代表作といえる「ストレンジャー・ザン・パラダイス」をはじめ、話題作も多数。永瀬正敏、工藤夕貴が出演した「ミステリー・トレイン(Mystery Train)」は1989年にカンヌ国際映画祭最優秀芸術貢献賞を受賞し、エルヴィス・プレスリーの幽霊が登場するシーンも注目されました。
他にも、ウィノナ・ライダーが出演した「ナイト・オン・ザ・プラネット(Night on Earth)」、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでブレイクする前のジョニー・デップが主演した異色西部劇「デッドマン(Dead Man)」、ビル・マーレイ、ケイト・ブランシェット、イギー・ポップ、トム・ウェイツが本人役で出演した「コーヒー&シガレッツ(Coffee and Cigarettes)」など、魅力的な作品が揃っています。
また、2006年4月に日本で公開された「ブロークン・フラワーズ(Broken Flowers)」は、ビル・マーレイ演じる元プレイボーイの中年男が隠し子の謎を追って、昔の恋人を訪ねるストーリー性のあるロードムービー。「マイティ・ソー」のロキ役でも知られるトム・ヒドルストンとティルダ・スウィントンをキャスティングした「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(Only Lovers Left Alive)」(2013年公開)は、現代社会に順応できず四苦八苦するヴァンパイアを描いた怖くないダーク・ホラー。同作も、2013年12月に日本公開されています。
こちらもおすすめ:原田眞人監督は映画「ラストサムライ」でハリウッドデビューしていた!「関ヶ原」がニューヨーク・アジア映画祭で上映
ジム・ジャームッシュ久々の新作映画は抱腹絶倒のゾンビ映画?日本公開が待ち遠しい!
ジム・ジャームッシュが久々にメガホンをとる新作は、異色のゾンビコメディ映画「ザ・デッド・ドント・ダイ(The Dead Don’t Die)」です。
2017年9月日本公開の「ギミー・デンジャー(Gimme Danger)」から3年を経て、ファン待望の新作となる同作は、第72回カンヌ国際映画祭のオープニングセレモニー後にオープニング作品として上映され、大反響を呼びました。
新作映画制作にあたり、「次はすごくバカげたものを作りたくなった」というジム・ジャームッシュ。そんな彼が題材に選んだのは、意外にもホラー要素たっぷりのゾンビ。
「ザ・デッド・ドント・ダイ」は、アメリカの田舎町センターヴィルを舞台に繰り広げられるコメディタッチのゾンビ映画ですが、ジム・ジャームッシュは特にゾンビが好きというわけでもなく、大ヒット作となったドラマシリーズ「ウォーキング・デッド」も観たことがないのだとか。
そのためか、ゾンビと聞いてイメージする血みどろのスプラッター映画とは違い、ジム・ジャームッシュが描くゾンビは退治されても灰となって消え去るので、ホラーが苦手な人でも堪能できるはずです。
「自分の好きな人と働きたい」と言うジム・ジャームッシュ。同作も彼の作品では常連の俳優が顔を揃えています。ゾンビ騒動の渦中に放り込まれたセンターヴィルのロバートソン保安官を演じるのは、3度目のジム・ジャームッシュ作品出演となるビル・マーレイ。ピーターソン保安官代理にキャスティングされたのは、「スター・ウォーズ」シリーズでカイロ・レンを演じたアダム・ドライヴァーです。
他にも、ティルダ・スウィントン、スティーヴ・ブシェミ、クロエ・セヴィニー、トム・ウェイツ、セリーナ・ゴメスと、超豪華な顔ぶれ。日本公開は2020年春が予定されている「ザ・デッド・ドント・ダイ」。カンヌ国際映画祭でも話題となったゾンビコメディを、大迫力のスクリーンで楽しんでみてはいかがでしょう。
<こちらもおすすめ!>
「ウォーキング・デッド7」制作決定!シーズン6最終回のあらすじネタバレ!
スティーヴン・キング原作映画「セル」衝撃ホラーに大パニック!あらすじネタバレキャスト
「ブルー・マインド」はスイス制作の新感覚ホラー映画!逃れられない結末とは!?